VII-1 七島・硫黄島海嶺と海底火山列 海底地形分類図 |
《解説》
七島・硫黄島 海嶺の頂は、富士山から大島、三宅島、明神 礁などを経て、マリアナ海嶺上の火山島のパハロス(ウラカス)まで連綿と連なる活火山の列である。2000年6月に始まる三宅島の噴火とそれに伴う島民の本州への避難は記憶に生々しいところであり、1952年の明神礁の噴火では、調査に赴いた観測船第五海洋丸が、31名の研究者・乗組員とともに遭難している。伊豆・小笠原島弧は、七島・硫黄島海嶺を中心線(火山フロント)にして、 海溝側が前弧、四国 海盆側が背弧となる。前弧は、地形単元は大きいが地形構造は単純である。小笠原海嶺は前弧隆起帯に、小笠原 舟状海盆は前弧海盆に分類される。一方、背弧側は、地形単元は小さいが、海盆・舟状海盆と 海山・ 海丘が入り組み、地形の配置が複雑に組合っている。背弧は、大きく外背弧と内背弧に分けられるところがある。外背弧は、四国海盆寄りにあり、互いに雁行する海山列と舟状海盆が、島弧の一般的方向(南北)とは斜交して分布する。内背弧は火山性の小起伏が広がり、火山丘地帯と呼ぶにふさわしいところである。なお、火山フロントのすぐ背後(西側)にある八丈海盆、南須美寿海盆などは背弧凹地とかリフトと呼ばれる。
《地形名一覧》
B1小笠原海嶺,B15七島・硫黄島海嶺,B17銭州海嶺,B22西七島海嶺,B24西マリアナ海嶺,B28東マリアナ海嶺.
D2小笠原海台.
E1青ヶ島海山,E2安永海山,E7遠州灘沖海山,E9海形海山,E10海徳海山,E13春日海山,E15火曜海山,E21紀南海山列,E22金曜海山,E24慶長海山,E25月曜海山,E26元禄海山,E30駒橋第3海山,E34水曜海山,E35第1鹿島海山,E44拓洋第2海山,E49天保海山,E50土曜海山,E52日曜海山,E53日光海山,E54白鳳海山,E55母島海山,E56福神海山,E57文政海山,E64御蔵海山,E66南寛政海山,E69南日吉海山,E74木曜海山.
F3姉島海丘.
G7北福徳堆,G13新黒瀬(堆).
I1福徳岡ノ場(礁),I2明神礁.
J2伊豆・小笠原海溝,J15マリアナ海溝.
K1小笠原舟状海盆,K6相模舟状海盆,K8駿河舟状海盆,K9孀婦舟状海盆,K15南海舟状海盆,K16西七島舟状海盆,K17西之島舟状海盆,K21マリアナ舟状海盆.
L5沖ノ鳥島海盆,L14四国海盆,L24鳥島海盆,L30八丈海盆,L32坂東深海盆,L39北西太平洋海盆,L40御蔵海盆,L42南須美寿海盆.
O1青ヶ島海底谷,O9硫黄海底谷,O31須美寿海底谷,O33孀婦海底谷,O49八丈海底谷,O59御蔵海底谷,O60明神海底谷.
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