日本を取り巻く海の地形 『日本を取り巻く海の地形』概要地形名事典 閉じる 
IV-2 相模湾と関東大地震 海底地形分類図
相模湾と関東大地震 《解説》
相模湾北東部には、北西-南東方向に並ぶ海丘の列とそれと平行する凹地、さらには直交するように、これらの地形を刻み込む海底谷がある。伊豆半島側の斜面は、火山噴出物からなり、ところどころに見られる椀を伏せたような小山は、伊豆半島の大室山・小室山と同様の単成火山である。1989年の海底噴火で誕生した伊東沖の手石海丘もそのような例である。相模湾の中央部は相模舟状海盆(トラフ)の北端に相当し、舟状海盆は南西に伸びて伊豆・小笠原海溝内のプレート三重点に達する。相模舟状海盆はプレート境界にあり、たびたび大地震の震源域となっている。外房の隆起と津波被害をもたらした元禄地震(1703)は、房総半島沖のプレート境界で起きたものである。また、1923年の関東大地震は相模舟状海盆の北端部付近で起き、その南の海盆底では地滑りなどもあり50m以上も深くなったという報告もある。


《地形名一覧》
F8門脇海丘,F9相模海丘,F17手石海丘,F20西乳ケ崎海丘,F22真鶴海丘,F23三浦海丘,F24三崎海丘.
G4沖ノ山(堆),G24布良瀬(堆).
K6相模舟状海盆.
O5熱海海底谷,O18片瀬海底谷,O29城ヶ島海底谷,O35館山海底谷,O42東京海底谷,O48野島海底谷,O54平塚海底谷,O58三浦海底谷,O61布良海底谷.
U3江ノ島海脚,U4大磯海脚,U7亀城海脚,U9城ヶ島海脚,U15野島海脚,U16三崎海脚,U17布良瀬海脚.

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